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鍼灸鷄肋ブログ

鍼灸に関する内容や日々の出来事を紹介します。世田谷区祖師谷「鍼灸指圧自然堂」から発信しています。

”非人不伝”は王羲之の言葉なのだろうか

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韓国ドラマ「ホジュン」は、数年前鍼灸師の間でも話題となった。主人公の許浚ホジュン)は李朱医学に朝鮮独自の医学を取り入れて「東医宝鑑」(1613)を書いたことで知られている。このドラマは韓国で高視聴率であったそうだが、その話題性とは違った側面で「東医宝鑑」は鍼灸師の間で注目された。2009年にユネスコ世界記録遺産に本書が登録されたことで、中国は反発し、日本では「日本の伝統鍼灸とは」といったテーマが学会や誌面で増えたように思う。ある意味政治的なことである。そんなことを考えながら…。

以前よりこのドラマのセリフで引っかかることがあった。それは第24話の中で、師匠であるユウィテが「昔、中国の王羲之が弟子に“非人不伝”と言った。人格を備えぬ者に礼法を伝授するなという意味だ。…」と語っているのである。ネット上でもこの部分を引用して心医について称賛したり、記憶に残るセリフとして紹介されたりしている。しかし、孫引きばかりで、その出典がよくわからない。(文献が確認されたら、修正します。)

王羲之が生きた東晋の時代より数百年前の前漢に編纂された鍼灸医学の古典に「黄帝内経」がある。その「素問」金匱眞言論篇第四には次のような記載がある。

非其人勿教.非其眞勿授.是謂得道.
その人にあらざれば教えるなかれ。その真にあらざれば授くるなかれ。これを道を得るという。

“非人不伝”と大意は同じであろう。中国は「六韜」や「三略」が生まれるような国である。このような考えは医学だけでなくさまざまな分野で語られていたことであろう。華流武俠ドラマでも、師匠から伝授される秘伝の技を巡って弟子同士の争いがテーマになっていたり、伏線となって展開されるものがたいへん多い。 華流武俠ドラマはまた別の機会に…。

宮廷医官への道 ホジュン http://www.bs-asahi.co.jp/hojun/

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