鍼灸鷄肋ブログ

鍼灸に関する内容や日々の出来事を紹介します。世田谷区祖師谷「鍼灸指圧自然堂」から発信しています。

鍼灸抜萃に学ぶ その一

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鍼灸の古典には様々なものがあるが、最近は江戸期のものが読んでいて面白い。日本に鍼灸が伝わっておよそ1500年、日本の気候や風土、体質や労働・飲食・病(やまい)・嗜好などさまざまな要因により、日本的な変化を遂げ、隆盛を極めたのがおそらく江戸期であろう。

この時代の代表的な医学書の一つに「鍼灸抜萃」(1676)がある。「広益鍼灸抜粋」(1696)や岡本一抱による「鍼灸抜粋大成」(1698)などの「鍼灸抜萃」の簡易版や解説書などが後に出版されたりとその影響は大きい。また、この書は「鍼灸重宝記」(1718)の内容と重複するところも少なくない。かつて、八木下翁が座右の書としていたことでも「鍼灸重宝記」は知られている(この一冊だけを生涯手元において治療をしていたというが…、真相は藪の中)。

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初学の人の為に、素難諸家の鍼灸秘密妙臆書中より、その肝要を抜き出だして鍼灸抜萃と号す

素問霊枢難経などの解説書などが当時もあったとはいえ、すべての人が漢籍を読むことができたわけでもないと想像される。そのような状況下であれば、「鍼灸抜萃」のようなダイジェスト版というかマニュアル本はベストセラーになってもおかしくない。カタカナやかな交りで読みやすく、表現も平易である。「廣益鍼灸抜萃」や「鍼灸重宝記綱目」などはサイズもコンパクトで、懐に忍ばせておくことも可能である。

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「廣益鍼灸抜萃」

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「鍼灸重宝記綱目」

次回は少し内容にも触れてみたい。
意外とブログを書くのは手間暇かかりますな。。