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鍼灸鷄肋ブログ

鍼灸に関する内容や日々の出来事を紹介します。世田谷区祖師谷「鍼灸指圧自然堂」から発信しています。

鍼灸抜萃に学ぶ その十一|砭鍼(へんしん)

鍼術の手法(4/4)

砭鍼(へんしん)

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軸一寸穂六分。穂の太み麥(むぎ)のじくほどにし、鍼尖を三め、錐の様にして小兒鍼の管にいれてさてはじくぞ。腫物の口をあくる時。日腫の血を取時。けんべきの血を取る時。邪気集まりていたみを成す時。此鍼を刺して血を抜(ぬく)なり。奇験あり。

19「鍼の図の事」の砭鍼の説明は次のような記載である。

砭鍼は軸八分穂も八分穂の太み。麥(むぎ)のちくほど。さきを三角にとがす。腫物の血をとる。けんべきに刺して血をとる。邪気あつまりていたみなす時。此鍼にて血をとる。邪気則さる。

鍼灸抜萃大成」の「砭石鍼の図説」の説明は次の通り。

山海経に云(いわ)く高氏の山に石あり。玉の如くし以て鍼と作べし。砭鍼(いしばり)今和(わ)に用ゆるは其形名を借て此を為す。軸八分穂八分穂先を三角となす腫物の血膿を取り、亦痃癖に刺して血を取る。又邪気集まり痛を作とき刺して血を取ば邪気則ち去(さる)。俗に三稜鍼という。

穂を8分とすると2センチほどの長さとなる。砭石を鍼の起源とする説があるが、砭石と鍼はその働きからして、そのルーツは異なると考えている。上記の内容をまとめると砭鍼の仕事は次のようになる。排膿を目的とした手技は現在は行わない。

  • 排膿作用
  • 頚肩凝りの解消
  • 去邪

「病名彙解」によると痃癖(けんべき)は、「俗にうちかたと云り項肩の強急するなり」とある。関西方面で云う「ケンビキ」の語源となっていると思われる。痃癖については、本来の意味と異なる所があるので、別の機会に検討したいと思う。

病名彙解 (1978年)

病名彙解 (1978年)