鍼灸鷄肋ブログ

鍼灸に関する内容や日々の出来事を紹介します。世田谷区祖師谷「鍼灸指圧自然堂」から発信しています。

秦始皇兵馬俑博物館に行ってきた

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heibayou.jp

10月27日(火)から東京国立博物館で「始皇帝と大兵馬俑展」が開催される。今週、ひと足早く、西安にある秦始皇兵馬俑博物館を見学してきた。ネット上にも兵馬俑の写真や情報が多くUPされているが、やはり現地に足を運んで、実物を見るとそのスケールの大きさに驚かされる。

始皇帝の絶大な権力の下、廿数年にわたり造られた兵馬俑には8千体を超える兵士と馬、馬車などが埋葬されている。現在も発掘や復元作業が継続されているが、まだまだ全体の一部分にすぎない。

発掘が遅れている理由の一つとして、保存状態を確保することが今の技術では難しいとのこと。上記写真のように展示品は土の色をしているが、もともとは色鮮やかに着色されていたようである。その染料には鉛が含まれているため、空気に触れると酸化して数日で変色してしまうという説明があった。

死後の世界でも始皇帝を守るために兵馬俑は造られたと考えられており、この兵馬俑の東側1.5キロには始皇帝陵がある。『史記』には墓内に宮殿や楼閣まであったと記されている。ある発掘調査では始皇帝陵には大量の金属が埋葬されている可能性があるとの報告がある。多くの水銀が使用された可能性も示唆されており、いまだ大規模な発掘作業は着手されていない。

兵馬俑の内容を考慮すると、どのようなものが始皇帝陵に埋葬されているのか、想像するだけでも楽しい。装飾品や調度品などはもとより、もしかしたら鍼灸の文献や道具なども発見されるかもしれない。前漢には鍼灸の古典中の古典『黄帝内経』が著されたとされているのでその可能性はあるだろう。

始皇帝は晩年になって焚書や坑儒を行ったとされる。一説によれば、不老長寿の薬を求めて日本(九州)に渡り、行方をくらました徐福がその一因であると言われている。徐福伝説もなかなか面白いのであるが、これについてはまた別の機会に。

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