いざという時のために上級救命講習を受けてきました|医療関係者だけでなく、主婦の方や学生さんにもおススメです!
筆者が学生の頃は飲み過ぎて道端で転がっている人や電車の中で暴れている人もよく目にしたものですが、このところそのような光景を見ることも少なくなりました。酔っ払いの介抱は大変ですが、皆さんも一度や二度はそんな経験もあるのではないでしょうか。
飲みなれない人や下戸の人は無理に飲酒をすると急性アルコール中毒の恐れがあります。学生の新歓コンパやサークルの飲み会などでよくあるケースですが、アルコールを飲んで亡くなる人の中には、嘔吐物で呼吸ができなくなることが少なくないようです。仰向けではなく、写真のように横向きに寝かせたほうが安全です。いずれにしても、年末年始は飲む機会も多いので、泥酔には気を付けましょう。
お正月になると必ずといっていいほど、餅をのどに詰まらせるニュースが流れますが、もし、あなたがその場にいたらどうされますか?
咄嗟のことだとパニックになるかもしれませんね。
今回参加した「上級救命講習」では知っていいるようで知らない内容や勘違いしていることなどもあり、とても有意義な講習でした。小さいお子さんのいるお母さんやご家庭で介護などされている方などにもおススメですよ。
大まかな内容は
【救命処置】
- 心肺蘇生
- AEDによる除細動
- 気道異物除去
【応急手当】
- 包帯法
- 外傷の応急手当
- 搬送法など
AEDによる除細動
2004年7月、一般市民が救命の現場でAEDを使用することは、医師法第17条に違反しないとの通知が厚生労働省より出されたことで、人が集まる施設などにAED装置の設置が普及しました。恐らく、駅や空港、学校、公的機関、病院などで「AED」のボックスを目にしたことがあるでしょう。
AED(Automated External Defibrillator)は心電図自動解析装置を内蔵した医療機器で、除細動(電気ショック)が必要な不整脈を判断します。音声ガイドに従って使用すれば安全で簡単に操作が可能です。知らないと使えませんが、一度講習を受ければ自信をもって操作することが可能です。
お住まいや職場の近くでどこにAEDが設置されているかを確認しておくといざという時に役に立ちます。日本救急医療財団全国AEDマップ情報はこちらのサイトから。
気道異物除去
気道に食べ物や異物が詰まって気道が閉塞すると、窒息の恐れがあります。迅速に異物を除去しなくてはなりません。傷病者が自分で咳ができればよいですが、できない場合は背部叩打法と腹部突き上げ法を併用して行うことがよいとのこと。
平成26年の東京消防庁管内の調査で65歳以上の「窒息・誤飲」したもの上位10製品の第1は「おかゆ類」となっています。イメージですと「おかゆ」は良さそうですが、ちょっと意外ですね、、。第2は「餅」、第三は「ご飯」と続きます。
ネットなどではいろいろな情報が氾濫していますが、掃除機はおススメできないとのことでした。吸引力が強いためと慌てているため、舌や口内を吸引してしまい、血だらけになるケースが多いとのことです。一分一秒を争うことですので、気道を確保しながら、背部を叩打するのが効果的。やはり、百聞は一見に如かずです。
包帯法
止血や被膜、固定の目的で包帯による応急処置を行います。学生の頃、接骨院でアルバイトをしていたので、包帯の巻き方や固定法などを勉強しましたが、今回は三角巾を活用した方法を教えていただきました。いろいろと興味深かったです。
さらしや三角巾などを利用する人は少なくなりましたが、手軽で効果的な方法です。一度は学んでおくとよいと思います。さらしなどもお祭りや神輿を担ぐ人ぐらいしか使わないかもしれませんが、ぎっくり腰の時などの対処法としても有効です。腰回りが固定されるので動作が楽になると思います。
さらしといえば、褌ですが、着物を着るときにはいいものです。ちょっと、話が脱線しました、、。
参考文献:上級救命講習テキスト(ガイドライン2015対応)、東京防災救急協会編集