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鍼灸鷄肋ブログ

鍼灸に関する内容や日々の出来事を紹介します。世田谷区祖師谷「鍼灸指圧自然堂」から発信しています。

江戸時代の鍼師は剃髪か総髪か…。

衣装や髪型、装飾品などにより、身分や職業、既婚・未婚を表す風習は世界中の国や民族に見ることができる。

時代劇でお馴染みの月代(さかやき)は、戦国時代に武士が兜をかぶる時、頭が蒸れないように頭頂部の髪を剃り上げたのが始まりとされている。そして、江戸時代には武士や平民の一般的な髪型であった。月代をしない職業には、僧侶、神官、山伏、公家、医師、学者、浪人者、物乞いなどがある。

挿絵に見る江戸の鍼灸で紹介した鍼師はいずれも剃髪である。諸説あるようであるが、医師は剃髪が一般的であったらしい。

f:id:zhenjiu:20131005125206j:plain 田代三喜『日本医学史綱要1』

f:id:zhenjiu:20131005125513j:plain 曲直瀬道三(杏雨書屋蔵)

f:id:zhenjiu:20131005125639j:plain 杉山和一『日本医学史綱要1』

f:id:zhenjiu:20131005125712j:plain 医師『江戸職人歌合』

f:id:zhenjiu:20131005130337j:plain 後藤艮山『日本医学史綱要1』

石川英輔『大江戸仙花暦』には次のような記載がある。

テレビの時代劇のせいで、江戸の医者は現代の長髪の男のように長くして後頭部に髷を結っているように思っている人が多いが、ああいうヘアスタイルの医師は古方派という流派に限っていて、丸坊主に剃った僧侶のような頭が普通だった。

 確かに後世派の田代三喜や曲直瀬道三は剃髪であり、古方派の後藤艮山は総髪である。また、江戸の後期には、蘭方医は剃髪ではなく、総髪にしていたらしい。

江戸期に於いて、鍼師の髪型が厳格に決められていたかどうかは定かではないが、おそらく医師と同じように剃髪が主流であり、古方派などは総髪であったのであろう。髪型で流派がわかるというのも、面白いものである。伝統鍼灸を標榜するのであれば、剃髪がカッコいいかもしれない。。